犬用ハーネスの選び方

愛犬との散歩や外出にはリードが必要です。
原則として犬の放し飼いは禁止されていますし、道路への飛び出しなどの事故を防ぐためにも大切です。
ノーリードでの散歩を条例で禁じている自治体もあり、リードはハーネスや首輪を使用して装着するのが暗黙のルールとなっています。
ここでは犬用ハーネスの特徴や首輪との違い、ハーネスの選び方などを詳しく解説していきます!

犬用ハーネスとは?首輪との違いや特徴を知ろう!

ハーネス使用イメージ

犬用ハーネスとは、犬の体を包むような形をしたペット用品です。
散歩のときなどに犬の体に装着して使用しましょう。
犬用のハーネスはデザインや種類が豊富。
ブランドのハーネスなども販売され、愛犬のおしゃれとしても人気を集めています。
ハーネスは、リードに比べ、犬の体への負担を少なくすることができる優れもの。
基本的には幅の広いストラップで装着したり、ベストのような形をしているため、体への食い込みを軽減できます。
首輪もハーネスと同様、散歩時にリードを付けて使用しますが、首への負担が大きいため注意が必要です。
首輪に付けたリードを引っ張ると犬の首を絞めることになり、首や気管を傷めるリスクが高まってしまいます。

ハーネス

胴体へ装着するため体へのダメージが少なく、体が動かしやすいのもハーネスの魅力です。
散歩の際に邪魔になりにくいため、快適に散歩ができます。
首輪を嫌がる犬にもハーネスはお使いいただきやすいアイテムです。
ハーネスの形にもよりますが、複数の留め具で固定するタイプは脱げにくいため、首輪を外して脱走する犬への対策にも役立ちます。

ハーネスのメリットデメリット

ハーネスと首輪はメリットやデメリットが異なるため、どちらを使用するか迷う方が多くいらっしゃいます。
首輪は装着が楽で、装着したままにしておけます。
そのため、ずっと装着していれば、それだけ早く首輪に慣れることができるのがメリットです。
首輪をつけっぱなしにしている場合には、首輪に迷子札や名札も付けられます。
その他にも、首輪はリードを通して飼い主の合図を伝えやすいといった特徴もあります。
ただし、散歩中にリードをぐいぐい引っ張る引っ張りグセのある犬には様子を見ながら使用してあげましょう!
引っ張りグセがある犬が首輪を使用すると、首輪が食い込み呼吸を妨げるリスクもあります。
特に高齢のシニア犬に使用する場合には、呼吸を妨げないように気を付けなければなりません。
首をケガしたことのある犬や首ヘルニアの症状がある犬も、首輪が負担になっていないか必ずチェックをしましょう。
不安な場合には、引っ張っても犬の体に負担がないハーネスを使用すると安心です。

ハーネスのデメリットは飼い主からの合図が伝わりにくいことがあるため、トレーニングには向いていないこと。
トレーニングや躾の際には首輪が適しているため、シーンに合わせて使い分けるのがおすすめです。
また、犬種によっては首よりも頭が小さく、首輪が抜けやすいというケースもあります。
その場合には、胴体に装着できるハーネスが外れにくく便利です。
ハーネスを使用する場合には、実際に散歩に出る前に自宅で装着してハーネスに慣らしてあげましょう!
ハーネスを装着する時も犬が怖がらないように、優しく声を掛けながら行います。
犬が恐怖心を抱いてしまうと、ハーネスの装着を嫌がるようになる場合もありますので気をつけたいポイントです。

自宅でハーネスの装着練習をする時には初回は短時間にとどめておき、2回目、3回目と少しずつ装着時間を伸ばしていきましょう。
犬が嫌がった時には無理強いをせず、別の日に再チャレンジ!
ハーネスに慣れるために、犬の近くにハーネスを置いて観察させるのも効果的です。
ハーネスの練習は焦らず、リラックスして行いましょう。
上手く進まないからと言って声を荒げたり、叱ったりすると余計にハーネスを嫌がり逆効果になってしまいます。

ハーネスはこちら

ハーネスは形状で選ぶのがポイント!

ペットグッズの中でも人気のハーネスは、大きく分けて8の字型の首タイプ・H型の肩タイプ・ベスト型の胴体タイプの3つがあります。
それぞれ特徴が異なり、向いている犬も違いますので、形状ごとの特徴などを把握しておきましょう。

8の字型の首ハーネス

# 8の字型の首タイプ

8の字型の首タイプはその名前の通り、数字の8のような輪が2つくっついた形をしています。
1つの輪を首に装着し、残りの輪を胴体に装着して使用します。
基本的な形は、首を通した後にバックルを使用して胴体に装着するものがほとんどです。
前足を持ち上げてハーネスを通す必要がないため装着に時間がかからず、足を触られるのが苦手な犬にも最適です。
犬を抱えたりせずに簡単にサッと装着できるので、小型犬から大型犬まで犬種を選ばず広く使用できます。
首に装着するタイプのため、引っ張りグセがある犬にもおすすめです。
犬がリードを強く引っ張ると首に負荷がかかってしまいますが、8の字型の首タイプは過度な引っ張りを抑えるのに役立ちます。

8の字型の首タイプはハーネスと首輪の良さを併せ持つタイプであり、パワーのある大型犬の散歩を飼い主がコントロールしやすいのもメリットの一つです。
シンプルな形とスポーティーなデザインが中心で、愛用している犬も多くいます。
8の字型の首タイプのハーネスでは、背中から胴の部分にクッションがあるものが人気です。
クッションがあることでハーネスの食い込みを防ぎ、犬が快適に動くことができます。
また、メッシュ仕様のものを選べば通気性が良くなりますので、暑がりの犬や毛の長い犬種にピッタリです。
耐久性が高く汚れに強い素材のハーネスは、屋外で活発に遊ぶのが好きな犬に向いています。
自宅で手洗いできるものだとお手入れも簡単にできるのでオススメです。

H型の肩タイプハーネス

# H型の肩タイプ

H型の肩タイプは、スタンダードなハーネス。
2つの輪に2本のベルトが付いているのが特徴です。
2つの輪それぞれに前足を通して肩にかけますが、その際ハーネスの前後を間違えないように気を付けましょう。
リードを付けるリングが付いている方が後ろです。
前後を確認したらバックルを外し、首に輪をかけて前足を通します。
首から出ている紐を足の間から通して胴体でバックルを留めれば装着完了です。
バックルの位置や数によって異なりますが、H型の肩タイプは足を通す必要があります。

また、初めてH型の肩タイプのハーネスを装着する際には、アジャスターをゆるめてから装着しましょう。
装着した後にアジャスターで締め具合を調節するとスムーズに装着していただけます。
締め具合の目安は、前と後ろの輪に人差し指・中指・薬指の3本が入るくらいです。
あくまでも目安ですので、愛犬にちょうど良い締め具合は様子を見て微調整してあげましょう。
犬がなかなかハーネスに慣れなかったり、嫌がったりするようであれば、アジャスターを再度調節し直してみましょう。
気管を圧迫しない構造のため、呼吸器に不安のある犬やシニア犬などにおすすめです。

H型の肩タイプは体に負担がかからないのがメリットですが、引っ張っても苦しくないため犬が平気で引っ張ってしまうことがあります。
そのため、引っ張りグセのある犬の場合には他のタイプのハーネスやリードの使用を検討しましょう。
また、飼い主の合図がやや伝わりにくいことがあるため、トレーニングや躾が完了した犬向きのハーネスとなっています。

# ベスト型の胴体タイプ

ベスト型の胴体タイプは、洋服のようなハーネス。
ハーネスの生地部分の面積が広く、ファッション性が高いので多くのおしゃれなデザインのものが販売されています。
お気に入りの生地で手作りをする人もいらっしゃいます。
生地の面積が大きいことから紐のように体に食い込まず、犬に優しいハーネスとして人気を集めています。
様々な形がありますが、背中にリードを取り付けるリングが付いているのが一般的。
ハーネスの素材も多種多様で、洋服と同じ生地を使用しているものから丈夫なナイロン製のものなどがあります。

おしゃれなものや手作りのものは普通の布を使用することが多く、その場合には耐久性に注意が必要です。
破れたり金具が外れるリスクがありますので、体が大きく力の強い大型犬に使用する際には安全性をチェックしましょう。
散歩中に万が一ハーネスやリードが外れた場合には、思わぬ事故につながることもあります。
愛犬の安全のためにも耐久性の高いハーネスを選びましょう。
ハーネスの中でも洋服のように、犬の体を覆う部分が多いため、冬の散歩時の防寒にも役立ちます。
ベスト型の胴体タイプは前足を通して背中でバックルを留めるのが基本の形です。
バックル以外にも、ボタンやマジックテープなどで留めるタイプがあります。
マジックテープタイプは外れやすいため、大型犬ではなくシニア犬や小型犬への使用がおすすめです。

おしゃれなハーネスはこちら

ハーネスのサイズを犬の体に合わせることも大切!

ハーネスを選ぶ際には、犬の体にフィットするものをチョイスしましょう。
体に合わないと違和感や痛みを感じてしまったり、動きにくさが生じてしまいます。
ついつい素敵なデザインのハーネスに目を奪われてしまいがちですが、犬の体への負担を軽減するためにも体に合うものを選ぶことを心がけましょう。
特に成長期の子犬の場合にはどんどん体が大きくなるため、定期的にハーネスのサイズを確認することをおすすめします。
アジャスター機能のあるハーネスであれば、サイズをある程度調節可能です。
アジャスターを使用しても体に合わなくなる前に、ワンサイズ大きい新しいハーネスを準備しておくと安心です。

ハーネスのサイズを決める際には首回りと胴回り、首の付け根から尾の付け根までの3か所をメジャーで測りましょう。
胴回りを測る時には、胴の一番太い部分を測定するのがポイントです。
商品によっては小型犬用や大型犬用、またはS・M・Lなどの表記がありますが、これらはあくまでも目安になります。
体のサイズは同じ犬種でも個体差がありますので、必ず犬の体を測ってからハーネスを選びましょう。

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